「補助金って、実際いくらもらえるの?」——答えは「この記事で扱う制度だけでも、数十万円から最大1億円まで幅がある」です。最大1億円は、省力化投資補助金一般型で従業員101人以上かつ大幅賃上げ特例を利用する場合の上限です。だからこそ、制度の名前から調べるのではなく、自社の投資の内容と規模から逆引きするのが正しい探し方になります。この記事では、中小企業がよく使う主要制度の上限額・補助率を一覧にまとめ、どれから検討すべきかの道筋を示します。
早見表:主要制度の上限額と補助率(2026年・直近公募の水準)
| 制度 | 補助上限・補助率の目安 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | 基本50万円。特例上乗せで最大250万円。補助率2/3、賃金引上げ特例を利用する赤字事業者は3/4 | チラシ・HP・看板など販路開拓 |
| デジタル化・AI導入補助金(通常枠) | 5万円以上450万円以下。補助率1/2以内、所定の最低賃金要件で2/3以内 | 会計・勤怠・顧客管理などのソフトウェア |
| 同・インボイス対応類型 | ソフトウェア最大350万円。補助額50万円以下の部分は中小企業3/4、小規模事業者4/5、50万円超の部分は2/3 | インボイス対応の会計・受発注・決済ソフト等 |
| 省力化補助金(カタログ注文型) | 5人以下500万円、6〜20人750万円、21人以上1,000万円。賃上げ特例で最大750万円、1,000万円、1,500万円。補助率1/2以下 | カタログ登録済みの省人化ロボット・機器 |
| 省力化補助金(一般型) | 基本750万円〜8,000万円。大幅賃上げ特例で1,000万円〜1億円(従業員数で変動)。中小企業1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)、小規模・再生事業者2/3 | オーダーメイドの省人化設備・システム |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠) | 従業員数により750万円、1,000万円、1,500万円、2,500万円。賃上げ特例では850万円、1,250万円、2,500万円、3,500万円。中小企業1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)、小規模・再生事業者2/3 | 革新的な新製品・新サービスの開発 |
| 同・新事業進出枠 | 従業員数により2,500万円、4,000万円、5,500万円、7,000万円。賃上げ特例では3,000万円、5,000万円、7,000万円、9,000万円。補助率1/2(最低賃金引上げ特例で2/3) | 既存事業と異なる新市場・高付加価値事業への進出 |
| 同・グローバル枠 | 従業員数により2,500万円、4,000万円、5,500万円、7,000万円。賃上げ特例では3,000万円、5,000万円、7,000万円、9,000万円。補助率2/3 | 海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制強化 |
※金額・補助率は2026年7月21日に公式情報で確認した直近公募の水準です。従業員数、申請枠、賃上げ等の特例で変わります。応募の際は必ず各制度の最新の公募要領でご確認ください。
投資の内容から逆引きする
チラシ・HP・看板などの販路開拓
(〜100万円台)
→ 持続化補助金から検討
会計・顧客管理などのソフト、AIツール
→ デジタル化・AI導入補助金から検討
人手不足を補う機械・ロボット
(数百万円〜)
→ 省力化補助金から検討
新製品・新事業のための大型投資
(数千万円規模)
→ 新事業進出・ものづくり補助金から検討
迷ったら「投資の中心が設備かソフトウェアか」「目的が販路開拓・省人化・新事業のどれか」という2軸で候補を整理します。ただし、対象経費や申請要件は制度ごとに異なるため、候補を絞った後は最新の公募要領で確認してください。
「上限額」の落とし穴3つ
① 上限額がまるまるもらえるわけではない(補助率)
「上限250万円」でも、補助率2/3なら、250万円を受け取るには375万円の投資が必要です。もらえる額は「投資額×補助率」と「上限額」の小さい方。まず自社の投資額から計算してみてください。
② お金は「後払い」(立て替えが必要)
補助金は原則、先に全額を自社で支払い、実績報告の後に振り込まれます。採択されても、投資額をいったん立て替える資金(自己資金または融資)が必要です。資金繰りの計画は申請とセットで考えてください。
③ 交付決定前の発注は対象外
多くの補助金では、交付決定前の発注・契約・支払いは補助対象外です。ただし、対象となる時点や例外の有無は制度ごとに異なります。設備を発注する前に、対象制度と事業開始可能日を公募要領で確認することが重要です。
よくあるご質問
Q. 複数の補助金を併用できますか?
A. 制度が別で経費も別なら併用できる場合があります。ただし同じ経費への重複受給はできません。併用を考える場合は各制度の併給調整ルールの確認が必須です。
Q. 個人事業主だと上限額は下がりますか?
A. 個人事業主であることだけを理由に、一律に上限額が下がるとは限りません。一方、補助率や上限額は小規模事業者の定義、従業員数、申請枠、特例要件によって変わるため、法人・個人という区分だけで判断しないことが大切です。
Q. 結局、何から始めればいいですか?
A. ①やりたい投資と概算額を書き出す→②上の早見表・逆引きで候補制度を1〜2個に絞る→③その制度の公募スケジュールを確認する、の順です。制度候補を絞った後は、各制度の最新公募要領で事業計画書の記載事項を確認してください。
まとめ
補助金の金額は制度によって桁が違い、探し方は「投資の内容と規模からの逆引き」が基本です。そして上限額の数字よりも、補助率・後払い・交付決定前の発注等が原則対象外という3点を押さえることが、見落としを減らす第一歩になります。「うちの投資だとどの制度で、いくらになりそうか」の試算からのご相談も歓迎です。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案への適用や採択を保証するものではありません。金額・補助率・要件は公募回ごとに変わります。応募の際は必ず各制度の最新の公募要領(公式サイト)をご確認ください。
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